ガラスモザイクに関する様々な事を綴り、紹介するブログ


by mosaiquedodeca
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散歩道

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汗ばむような暖かい日があったかと思うとそれが一日しか保たず、翌日には気温が10度以上も下がって冬のような寒さになってしまう。なんだか今年は変な陽気ですね。いったいいつになったら春が来るんでしょう? もういい加減寒いのは勘弁して欲しいものだと愚痴を言いたくなるこの頃です。
しかしそんな陽気でも、外を観れば確実に春の景色になって来ています。我が家は田園地帯の中にあって、周りは水を張った田んぼでいっぱいです。気温は低かったですが、この土日はよい天気だったので、それが一斉に薄緑色に変わりました。
一年で一番美しい季節がやってきました。枯れ草色だった地面は緑に変わり、木々は常緑樹の黒っぽい葉の中に落葉樹の若葉の色が加わって、いろんな緑の諧調豊かな色合いになりました。田んぼは鏡を貼ったように、その木々の緑と明るい青空のコントラストを映し込んでいます。毎朝のクーコの散歩がとても気持ち良くなって来ました。

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クーコにはいくつかの散歩コースがあります。そのコースを日替わりで変えるので毎日行く道が違います。2日続けて同じコースに行く事はめったにありません。私は基本的にどの道に行くかはクーコにまかせています。彼女がその日のコースをいつどのように決めているのかは不明ですが、その選択には確たるものがあるようです。私が別のコースに誘っても決してそちらには行こうとしません。足を踏ん張って抵抗します。無理矢理引っ張っても一旦は従いますが、迂回して結局自分の行きたい方に行こうとします。それでも違うコースに連れて行った時などは、1時間くらい廻って帰っても、家に入ろうとはせず、また最初に行きたがったコースの方に向かおうとします。結局いつもの倍くらい歩かされることになります。
今日はそのコースの1つ、田んぼ道に来ました。この道は車が殆ど通らないので安心してリードを外せます。田んぼの向かい側には我が家、モザイクハウスが見えます。

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道を進むと前方に佇まいの良い家が一軒見えてきます。

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近付いて見ると、軒が張り出し、厚みがある訳では無いのに比較的どっしりとした屋根です。

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良く見ると梁間方向の屋根の線が直線では無く湾曲しています。どっしりした安定感はこのカーブが醸し出していました。

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表に廻るとこんな感じです。


実はこの美しい家は大工の阿保昭則さんが昔建てた家です。前にも書きましたが、阿保さんは超一流の腕を持った大工さんです。NHKの特集番組でも取り上げられた、日本一の鉋削りの腕を持つ大工なのです。普通そういう超一流の腕を持つ職人さんというと、頑固で怖そうな親父をイメージしますが、彼は全くそういう感じの人ではありません。朴訥とした人当たり穏やかな感じの人です。
彼と知り合ったのはこの家がきっかけでした。この家は我が家を建てて貰った工務店のゲストハウスなのですが、そこの社長さんに「オグロさんの家の近くに今建てているいい家があるから見にいってみたらいいよ。すごい腕の大工さんが建てているんだよ」って言われて見に行ったのがそもそもでした。そこで彼と友達になる元となったある事件が起きるのですが、その話は長くなるのでまたこの次にします。

※ 梁間側から見て中央部が上方に湾曲した屋根は京都の辺りで見た事があります。仕事で京都から滋賀に向かう道中、道路沿いの家々の形がなんとなくふっくらとして良い感じがしたので何でだろう? と思いました。そこで良く気を付けて見たら屋根が僅かに上に湾曲していたのです。どの家もそういう造りになっていて、町並みに風格がありました。それをやる為に大工さんがどれほどの手間を追加しなければならないかは知りませんが、美的観点から見ると格段の違いがあると思いました。それに気が付いた時私はとても感動し、伝統と歴史を感じて、豊かな気持ち包まれたのを憶えています。
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by mosaiquedodeca | 2010-04-26 22:43 | 阿保さんと耕木杜