ガラスモザイクに関する様々な事を綴り、紹介するブログ


by mosaiquedodeca
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<   2009年 08月 ( 5 )   > この月の画像一覧

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十人十色とは良く言いますが、ガラスモザイク教室の生徒の人達の作品を見ていると全くその通りだなあと思います。教室に入った最初は見本作品のコピーを作ってもらうのですが、その時には皆さん大した違いは無くて、ただ、少し理解の早い人と中々ピース割りが分からない人が居るだけです。しかし、そのような技術的なことは暫くすれば差は殆ど無くなって来ます。そして、半年も経てばそれぞれオリジナリティ溢れる作品を作り始められます。
粟生野教室では、作るものの題材は基本的に皆さん自分で考えて来られます。最初のうちはガラスのピース割りの勉強になる題材を選んであげたりしますが、何点か作ると面白くなって来るらしく、私が何かを用意しなくても自分で下書きを持って来られるようになります。こちらはそれに、少しモザイク制作上のアドバイスをするだけでよくなります。人によっては次から次にアイデアが浮かんで来てしまうようで、2〜3点先の作品まで決まってるなんて場合もあります。
今日はそんな生徒さんの内の一人をご紹介します。「ガラスモザイク教室便り」の第2弾です。

E・Nさんは教室開講時からの生徒さんで、じっくり型の人です。細かくて緻密な作品を時間を掛けて制作します。時には一点の作品に半年位掛けていたりして、その精緻な仕上がりは他の生徒さんからも感心されています。曰く、「コツコツと地道に作っていて素晴らしいわ!若い人はうらやましいわねえ。私なんかもう先が長くないから早く仕上げなくちゃあと思って焦っちゃうのよ。」なんて…。先が長くないと言うのは年配の方の口癖で、決してそんな事言う程のお年ではありませんが、確かにE・Nさんは若いです。彼女はつい最近結婚されたばかりで、結婚したら東京に住まわれるのでもう来れないのかなと思っていました。しかし、里帰りを兼ねて続けて通っています。
彼女の題材はキノコや貝殻が多く、特に最近は貝殻に凝ってます。違う種類の貝殻を3点作りました。

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今4点目の貝の作品に取り掛かっています。今度の作品はアンモナイトみたいな形の貝です。
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         コンパスで黄金分割比の渦巻を描こうと思案中

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ガラスの色を選んでいるところ。今回はステンドグラス用の虹色に反射するガラス(イリデッセント)から選んでいます。貝殻の表現にはぴったりのガラスです。

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貝以外の作品も紹介します。

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          アマニタ

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            クリスマス用の3点セットの作品

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by mosaiquedodeca | 2009-08-26 19:33 | ガラスモザイク教室 | Comments(3)
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8月の前半までは夏はいつ来るのか?と思うような天気でしたが、このところ暑い日が続いています。こども達にとっては、ようやく夏休みらしくなって来たという感じでしょうか…。お盆休みの最後の土・日に千葉こどもの国キッズダムでガラスモザイク体験教室を開いてきました。

「子供」と「夏休み」と言えば、googleの検索でも『カブトムシ』って出て来るんじゃないか?と思えるくらいの(連想ゲームじゃないので実際には出て来ません)人気のあるカブト虫ですが、こどもの国でも大人気で、5人ものお子さんがカブト虫を作ってくれました。実は見本の作品を展示していてみんなそれを参考にして作ったのですが、それでもやはりそれぞれ違う作品が出来上がりました。6歳位の小さなお子さんから小学6年生の子まで様々な年齢の子供達が挑戦してくれましたが、並べてみると成長過程のサンプルのような感じです。

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          6歳位のお子さんの作品。

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          小学2〜3年生

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          小学校4〜5年生

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          小学校4〜5年生

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          小学校6年生

カブト虫以外の作品も少しご紹介します。猫だのキャラクターなどの「顔」の作品ばかりを集めてみました。

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8月19日には茂原市美術館で小学生3年生以上のお子さんを対象にガラスモザイク体験をやりました。こちらも素晴らしい作品が沢山出来たので紹介したいのですが、一度に23人の子供達を相手にしたので、写真を撮る余裕がまったくありませんでした。特に美術が好きなお子さん達だったので、本当に素晴らしい作品が沢山出来ました。しかし、その場で持ち帰ってもらったため後で写真を撮るということも出来ませんでした。ですから、残念ながらご紹介出来ません。私としても是非資料として残しておきたかったのですが…。
この美術館主宰の体験は応募者が沢山いたので、抽選を行いました。その抽選に洩れたお子さん達の為に明日の土曜日にもう1回やることになりました。今度ははたして写真が撮れるでしょうか?………。
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by mosaiquedodeca | 2009-08-21 10:16 | 体験教室・こどもの国他 | Comments(0)
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私はガラスモザイク教室を何を所かでやっています。一番最初にやり始めたのは私の工房:Atlier DODECAで開いている教室です。ここは地名をとって粟生野(あおの)教室と呼んでいます。そして定期講座(継続して開いている講座)としてはNHKカルチャーの柏教室でもやっています。同じくNHKカルチャー千葉教室やその他のカルチャーセンター数カ所で大体三ヶ月に一回位体験教室を開いています。
この中で継続的に通っておられる生徒さん達の作品が最近富に充実してきました。習い始めたばかりの時はそんなに違いは無いのですが、何点か作ってゆくとだんだん特徴が現れて来て、見ているととても楽しくなってきます。それぞれ非常に個性的で、改めて“人間ってみんな違うんだなあ”と、感心してしまいます。そこで今後、その中のお一人の方の作品を個別に取り上げて時々紹介する事にします。今回はOさんの作品をご紹介します。

Oさんは1年くらい前から教室に通っておられます。昨年の7月末に「硝子はうたう海のうた…」と題した粟生野教室展を開きました。その時に見に来られてご自分もやりたいと云うことで始められました。彼女は絵がとても好きで何処からか作品の写真を見付けて来ては、「今度これを作ってみたいんですけど、どうかしら?」なんて相談されます。ある時そんな風にして持って来られた雑誌の小さな切り抜きはベルナール・カトランというフランス人の画家の絵でした。そこで私の持っている画集をお見せしたら、「素敵ねえ、素晴らしいわ!」と、カトランがとても気に入られて、その中の1枚の絵をガラスモザイクの作品にされました。

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その後、「今度は何を作ろうかしら?」と思案されている時に、“カトランが好きなら、ブラジリエもきっと好きに違いない”と思い、ブラジリエの画集をお見せしたら、案の定とても喜ばれて作り始められたのが現在進行中の作品です。

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       こちらが元絵になっているブラジリエの画集のページ

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まだ途中ですが、これをテーブルに貼付けようという計画です。彼女は額入りの作品だけでなく、何か実用的な物にガラスモザイクを貼付けて生活空間を美しく彩りたいという考えを持ってらっしゃいます。ついこの間は素敵な傘立てを完成さています。今回もきっと素敵なテーブルが出来上がることでしょう。

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by mosaiquedodeca | 2009-08-13 14:52 | ガラスモザイク教室 | Comments(0)

フレスコ画

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 以前、ウェルカムボードの制作について書いた記事(7月18日:続・ウェルカムボード)でフレスコ画について触れました。今日はそのフレスコ画の事を少し書きます。
 私は20代の半分以上フランスに留学していました。1975年春に渡仏し、パリの国立高等装飾美術学校という所に1976年から1981年まで5年間在籍しました。そこの専門課程でガラスモザイクやテンペラ画などを勉強しました。当時の教授はジャック・デピエールという人で、画家にして壁画家でもあった人です。私は20代でしたが、彼はもう60代後半でお爺ちゃんという感じでした。この先生には結構可愛がっていただきました。日本人学生は2人居たのですが、2人共とても勤勉で(自分で言うのもナンですが)沢山作品を作っていました。それでとても気に入られていて、随分えこひいきもしてもらいました。フランス人の面白いところは、あんまり規則に縛られないで、自己判断で融通を利かす所です。ある時、壁画の部屋で何人かで油絵を描いていて、キャンバスを広げたままにしていたのですが、デピエール教授が部屋に入って来るなり、「何だこれは!早くかたづけろ!」と怒鳴りました。フランス人の学生が怒られています。“ヤバい、俺も怒られる…”と、びくついていたら、私の方に来て耳元でそっと「君はいいからね」って言うのです。“ええっ!俺はいいのオ?” 私はいつも部屋にいて描いているので、それはOKだったみたいです。そう云えば、怒られた彼はキャンバスを出しっ放しにして、週に一度くらいしか教室に来ていなかったのです。デピエール教授に限らず、他の教授も秘書課のおばさんも、はたまた校長先生までも、勤勉な学生にはとても協力的に接してくれました。相談するとだいたい何でも融通を利かせてくれました。まっ、それにはちょっとしたコツがあるのですが、それはヒミツにしておきましょう。
 話が脱線しましたが、そのデピエール教授にフレスコ画を教わりました。

 フレスコ画は消石灰と砂を練り合わせたモルタルを石やコンクリート等の壁に塗り、壁がモルタルの水分を吸ってモルタルが締まってから、乾燥し始める迄の数時間内に顔料(絵の具の粉:無機質の土や金属の粉)を水で溶いて描く絵画技法です。石灰は乾く前に表面に透明な薄い膜を張ります。その透明な雲母のような膜の中に顔料が閉じ込められて絵が定着するという仕組みです。(※1)従って、乾き始めたらもう絵は描けません。描いても定着せず、後で水をかけると落ちてしまいます。実際に時間を超過して描いた絵の上に、乾いた後、デピエール教授から水をかけられて落とされた事があります。フレスコ画の最大の特徴は石(石灰と砂)の壁そのものが絵になることです。壁の中に絵が閉じ込められるのです。壁の表面に絵の具が付着しているという感じとは違って、言うなれば、絵が石化していることです。ポンペイの壁画、ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂の天井画などはこの技法で描かれています。

 壁画の部屋にはコンクリートの大きな壁が何面かあって、そこに毎年学生がフレスコ画を描きます。何年かすると、新しい学生の絵に取って替えられるという事になっていました。私達の学年も前の絵を掻き落として描きました。対になった面を片方は「戦争」で片方は「平和」という題名で描きました。それが下の作品です。何人かで分担して描きました。私は主として女体のいる画面を担当しました。(※2)
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 実はこの消石灰の、同じ性質を利用した絵画技法は日本にもあります。“伊豆の長八美術館”で知られる、漆喰(しっくい)に顔料を練り込んで絵を描く左官技術のひとつ、“鏝絵(こてえ)”がそうです。現代では久住章という名人が居ます。(私も以前、同じ現場で仕事をした事があり、色々な事を教えて頂きました。オープンマインドの素晴らしい方です。)因みに、漆喰とは消石灰の事です。“せっかい”と“しっくい”音が類似して居ますね。同じ語源らしいということが想像出来、関連性が分かります。

 消石灰はホームセンターなどで売っていますが(畑用に)、それは使いません。私は生石灰から作っています。石ころ状の生石灰を熱に強い容器の底に並べて水をたっぷり加えます。するとしばらくして、水の中から泡がぶくぶく沸いて来て、お湯が沸騰したような状態になります。科学反応が起こっているのです。容器が深くないと周りに飛び散る位の強い反応で、かなりの熱が出ます。沸いてくる泡は二酸化炭素なので毒性はありません。やがて反応が収束しますが、それで直ぐに使える消石灰は出来ません。それから、常に水を張った状態で半年程待ってやっと使えるようになります。半年くらい水に浸けっぱなしにしないと、反応が完全には終わらないからです(デピエール教授の説明)。私はこれで失敗した事があります。描いたフレスコ画の表面が散弾銃を浴びたように穴が空きました。どうやら細かい生石灰の粒が未反応のままで残っていたようで、それらが弾けてしまったのです。それは下の作品です。

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       所々に白い斑点がありますが、これが石灰の弾けた部分です。

 この絵は、学校でフレスコ画を習った後に、一緒に制作したフランス人の学生がパリの郊外のベルサイユに(ベルサイユ宮殿のあるベルサイユです)一軒家を持っていて、(※3)夏休みにそこの屋外にある蔦の絡まる塀にフレスコ画を描かないか?と誘ってくれて描いた絵です。しかし、私達は準備を充分にはしなかったのです。生石灰から消石灰を作ったのですが、時間が無くて、半年待つことが出来ませんでした。それでこのような結果になりました。やはりデピエール教授の言ってたことは本当だったのです。

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※ 1 絵の具の粉はそのままでは粉なので風が吹けば散らかってしまいます。どんな絵画技法でも、絵の具の粉を定着させる溶剤が使われています。その溶剤の事をメディウムと言いますが、油絵の場合は松ヤニや琥珀などの木の樹脂です。アクリル画はその名の通りアクリルで、ガッシュや水彩絵の具はアラビアゴムが主です。テンペラ画は知らない人はビックリしますが、なんと、卵の黄身であったり、白身であったりします(私は黄身しか使ったことはありませんが)。フレスコの場合はそのメディウムの役割をするのが、石灰の表面の“透明な石”のような膜なのです。

※ 2 当初、戦争の画面に私達は、最も戦争を象徴するナチスの鍵十字をアレンジした図柄を配しました。するとデピエール教授は部屋に入ってくるなり、とても辛そうで、しかも申し訳なさそうに、「悪いんだが、このマークは止めてくれないか。どんな理由でどんな場面でもこのマークだけは二度と見たく無いんだ」とおっしゃいました。私達は(フランス人も日本人も)戦後生まれの世代だったので、その痛みが実感出来ていない事に気付かされたのでした。勿論、直ぐに消して違う絵にしました。

※ 3 余談ですが、その家は彼が言うところによると、太陽王ルイ14世の狩りの為の小屋だったそうです。歴史のある町にはこのような事柄が落ちていますね。
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by mosaiquedodeca | 2009-08-09 22:35 | フランス留学時代 | Comments(0)

プータのいたずら?

 3〜4日前の事です。突然インターネットが繋がらなくなりました。サファリをクリックしてもスタートページが開きません。時間を置いてから再度試してみても、コンピュータを再起動してからやってみても繋がりません。困り果てて、K君にTEL。(K君はホームページとブログの立ち上げをやってくれた人で、いろいろアドバイスをしてくれます)
 『モデムとコンピュータを繋ぐ線は抜けてませんか?』と非常に初歩的な確認から始めるK君。「え〜と、それはどの線だ?」「電話線のジャックと同じ形のジャックです。」「あっ、これか、コンピュータの方は抜けてないよ。これをつたってゆくとモデムに辿り着くんだよね……あ〜!なんだこりゃ〜、ひどい!」
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 原因は呆気ないほど簡単に分かりました。コードを被覆しているビニールがズタズタに破れて断線していたのです。どうしてこうなったかは直ぐにピンと来ました。ネズミの仕業です。ここの所、我が家はネズミの被害に頻繁にあっているのです。つい2〜3日前にはオリーブオイルの瓶のプラスチック製の蓋が齧られていました。
 ネズミがいることが発覚したのは、アトリエに置いてあった小麦粉(モザイクを紙貼りする糊に使う)の袋が破れていた時です。次は石鹸が齧られていて、その次がオリーブオイルだったのです。
 なんで? なんでランケーブルなんだ? 他の線は何もされてないのに、この線だけ齧られています。さっぱり分かりません。そう云えばオリーブオイルだって、変です。隣りにサラダオイルがあるのにそっちの方は全く触った気配もありません。何度かネズミの姿を確認している家内が言う所によるとかなり大きな奴が出るようです。
 「プータが居なくなりましたからねえ」とK君。そうなんです、プータが死んでから2年。とうとうネズミが出没するようになりました。しかし、ネズミがオリーブオイルを好きだなんて聞いたことがありません。お米とか小麦粉は分かるのですが、油を舐めたがるなんて………まるで、猫みたい。 あっ、そう言えば!プータはオリーブオイルが大好きだったんです。私達の目を盗んでテーブルの上のお皿のオリーブオイルを舐めた事があったのですが、その時なんかず〜っといつまでも口のまわりをペロペロしていました。
 「プータがネズミになって戻って来たんじゃないの?」と家内。「だってネズミが出て私が大騒ぎしているのにクーコは知らんぷりなんだもん。きっとプータだって分かっているからだよ」そうかも知れません。「ネズミ退治の薬を仕掛けたから、怒って嫌がらせにケーブルを齧ったのかなあ?」「そうだよ、だからちっとも薬を食べて無いじゃない。プータのことだから毒薬なんて直ぐにばれちゃってるんだよ」
 でも、プータは人間が猫の姿に変えられた奴じゃなかったっけ? 今度は人間に戻るんじゃなかったの? ネズミになっちゃったのかい?……。
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     生前のプータ、とクーコ。
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     クーコはよくこうやってプータを遊びに誘っていました。
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プータはけっこう面倒くさがっていましたが、クーコには何をされても怒る事は決してありませんでした。
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by mosaiquedodeca | 2009-08-07 08:27 | 猛描プータと愛犬クーコの話 | Comments(0)