「エキサイト公式プラチナブロガー」スタート!

台風

 台風9号、関東地方直撃でしたね。雨もですが風が強かったですね。外でドンドンと音がするのでなんだろう?と見たら物置が倒れていました。後ろに単管鉄骨の構造物の柱があったのでそれに寄りかかっていました。単管柱の位置が端っこだったので、箱が歪んで引き戸が半分開いてしまいました。中には高圧洗浄機だの草刈り機だの丸鋸だのが入っていましたが、そのまま放置するしかありませんでした。出て行ったら危険ですからね。今朝になって立て直しました。幸い中の物は無事だったようです。

 それから、我が家の周辺は停電になってしまいました。夜までには復旧するだろうと思っていたら、外のスピーカーで「復旧の目処がたっていません」等という放送が聞こえて来ました。すぐ近くの同じ町内の知り合いの家は停電していないのに・・何所で分かれているんだろう?

 いよいよ夕方になって暗くなって来たので慌てて電池を買いに行ったり、ロウソクを探したり。ロウソクはこどもの国の物作り体験のメニューでステンドグラス(風)のキャンドルランプ作りというのをやっている関係で沢山持っています。どうせならと思い、見本に作ったキャンドルランプに火を灯しました。ロウソクの灯りと懐中電灯の光の元、家内が肉野菜炒めを作り、それと白飯が夕食になりました。
シンプルなメニューですが暗い中でキャンドルの元で食べるご飯は妙に美味しく感じました。皿の中は暗くて何の料理か分かりません。「闇鍋みたいだ」と家内。私も同感でした。

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   色んなキャンドル

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ガラスのコップの上部をわざと割った容器の中にロウソクを入れてある

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   こちらは別のロウソクが入れてある

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   見本のステンドグラスのキャンドルランプと焼酎の水割り

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   キャンドルランプのデザインは流れ星

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   懐中電灯に照らされたユーキ、落ち着いています

 友ちゃんは肝っ玉が据わっているのか、今回の台風で大きな音がしたり壁が揺れたりしても終始落ち着いていました。 クーコは台風を怖がって大変でした。夜中に台風が来た時は部屋の中をウロウロと歩き回ってずっと怯えていたそうです。私はグースカ眠っていたので知らないのですが、家内がずっと付いていてあげたのだそうです(のんきに眠っていた私は頼りにならんと、またもや株を下げてしまったのでした)。 一方猫のプータもそんな時はただ眠っていたのでした。 そういう所は、友ちゃん、クーコよりプータに似ているのかも知れません。
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インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by mosaiquedodeca | 2016-08-23 19:38 | 猛描プータと愛犬クーコの話 | Trackback | Comments(0)

ユーキ7ヶ月

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   眠いよ〜

 我が家にユーキ(友生)ちゃんが来てから7ヶ月が経ちました。最初の頃、いろいろ心配した事や克服しなければいけなかった諸々の事があったのですが、今は “それはどんな事だったっけ?” と、俄には思い出せないくらいになりました。

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    な〜に?お父さん わたし眠いんですけど

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    用が(おやつが)無いんなら寝るよ

 大変だったお留守番ももう慣れたものです。帰った時の大騒ぎは無くなりました。最近はどういう訳か玄関に迎えに来ても、私たちを確認すると直ぐソファーに戻ってしっぽをブンブン振り回して、靴を脱いで荷物を抱えて入って来るのを待っています。そして頭を撫でたりあごをぐりぐりしたりのスキンシップをしてやるとしっぽブンブンが治まって落ち着きます。最初の頃は気が狂ったように喜んで私たちに纏わり付いて、後を追いて部屋中を走り回りました。ソファーに飛び乗り、飛び降りてもう一台のソファーに飛び乗り、そして空中飛びでソファーからソファーに・・(私たちは “三角飛び“ と呼びました)。それがしばらく収まりませんでした。それだけ不安で心配だったのでしょう。今は寂しいけれどそんなに不安ではないようです。行くときは「お留守番だよ」って言うと、ソファーに寝たまま哀しそうな眼で「行ってらっしゃい」と言います。これは先代犬のクーコと同じです、つまり我が家の子になったということでしょうか。

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      眠いよ

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     うつらうつら・・・

 そういえばユーキちゃんのお留守番には気を付けなければならない事が一つあります。それは生ゴミです。これを片付けておかないと大変な事になります。クーコは決してやらなかったのですが、ユーちゃんはプータ(我が家にいた猛猫)並みにゴミ箱を漁ります。プータが死んでから10年以上経っているのですっかり忘れていました。生ゴミは蓋付きの入れ物に、食べ物はすべて冷蔵庫に片付けて出掛けていました。尤もプータの場合は出掛けている時だけでは無く、私たちの目の前で平気で食べ物を漁っていたし、足掛かりがあれば高い所でも安全ではありませんでした。調理台の上のオリーブオイルの蓋を嘗められた事もありました。

 ユーちゃんは漁った生ゴミを喰わえて私のベッドの上に持ち込んで楽しんでいました。お陰で大型コインランドリーのお世話になるという、私たちにとっては貴重な経験をさせてもらいました(その便利さを初めて知ることになりました)。

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     ポジションを変えて

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     結局目が覚めてしまったじゃないか

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   (寝起きの顔です)

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えっ何!おやつ? (ユーちゃんのチャームポイントはこの真っ白な前足としっぽの先です)

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     なんだ、おやつじゃ無いのか

 最初の頃と違って来たと思うユーちゃんの行動がもう一つあります。散歩の時のヤンチャぶりです。確か来たばっかりの頃は他の犬達に吠えかかるような事はしなかったように思うのですが、何ヶ月か経った頃から、すれ違う犬にやたら吠えかかるようになりました。始めは、我がもの顔に振る舞うのはココ(地域)を自分の場所と思えるようになったのだと喜んでいましたが、そのうち他の犬にのべつ幕無しに突っかかるので困るようになりました。犬だけでなく猫でも鳥でも何でも突っかかります。知らない人にも、吠える事はしませんが、逆毛を立てています(これは怖がって警戒しているようです)。

 そこで目下これを正すべく躾け中です。他の犬に突っかかって行こうとした瞬間にリードを “ビシッ” と引くようにしています。逆毛を立てて呼吸を荒くするくらいまでは何もしませんが、吠えて突っかかろうとしたらこれをやります。そうするとすうっと逆毛が倒れて大人しくなります。向こうの犬がワンワン吠えていても私にぴったり寄り添って通り過ぎるようになりました。
 最初の時は私に叱られたと思ったのか、通り過ぎた後に足を止めて私を見上げました。不安そうな顔だったので、しゃがんで頭を撫でて褒めてやりました。「いい子だったねえ、よく我慢した。いい子だ、いい子だ、大好きだよ!」と言うと安心してまた歩き出しました。これを繰り返していたら、いつも遭う犬には向こうが余程近づかない限り応戦しないようになりました。まだまだ躾の行き届いた大型犬(ヨーロッパの、レストランに同行出来る犬)のようではありませんが、少しは改善しました。

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インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by mosaiquedodeca | 2016-07-08 09:16 | 猛描プータと愛犬クーコの話 | Trackback | Comments(0)

フランスパン

 先日出掛けた時に、サンドイッチを買って食べました。そのパン屋は初めて入ったお店でした。昼食を買う為に入ったのですが、店頭にあったフランスパンを見て衝動的にそれも買ってしまいました。その日の夕飯のメニューの事は聞いていなかったので、 “勝手にパンを買って帰ったら怒られるかも知れない” という思いが頭をよぎりましたが、おいしそうだったのでつい・・・。幸い家内は特に決めていなかったようで、「パン買った」とメールしたらそれに合わせたメニューにしてくれました。

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      クーコ

 私は、フランスパンは見ただけでおいしいかどうか分かります。中身の詰まった重たいパンなのか、スカスカの軽いパンなのか?(大きい気泡がポコポコと空いているのか、小さい気泡が詰まっているのか?) 皮は厚くて硬いのか、薄くて柔らかいのか? しっとりとしているのか、パサパサしているのか?・・などが見えて、どんな味か分かってしまうのです。

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 私にパンの知識がさほどある訳ではありません。作ったことなど一度もないので、どんな粉を使い、何を加え、どのような段取りで作るのかも全く知りません。ましてや温度や水分、気圧などとの関係を知っている訳もありません。従って、理屈が分からないので、外見と中身の関係を説明することが出来ません。パンの組成について人に講釈を垂れたり、外見からの見分け方を伝授することも出来ません。ただ、フランスパンを見ると、勝手に頭の中にイメージが出来てしまうのです。噛んだ時の歯に伝わる固い皮の抵抗感、舌触り、そしてその後に広がる味。粉の味だったり、塩味だったり、焦げの苦みだったり。そして、説明の付かない諸々の・・味。一緒に食べたいハムやソーセージやチーズ、あるいは肉料理(過去に食べた、美味しかった一皿)などが浮かびます。そして、お供に飲みたい赤ワインの味と香り・・・。それらのイメージが一瞬にして脳内を駆け巡ります。

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 いつ頃からそういうイメージが湧くようになったのかは思い出せません。フランスに留学していた7年くらいの間に、パンの味を見分ける(外見だけで)能力が身に付いたかというと、そういう覚えはまったくありません。毎日食べていた筈ですが、当時はどこのパン屋で買っても、どこのレストランで食べても、たとえ安い学食のパンでもおいしいとかまずいとか思った記憶がありません。すべておいしかったように思います。そもそもフランスパンという物を食べたのは留学してからで、そこで初めてパンがおいしいものだと知りました。日本で食べていたのは食パンで、あまり好きではありませんでした。朝食にトーストを焼いてコーヒーと一緒に食べるのはオシャレだと思ってカッコ付けて食べましたが、無理がありました。

 何も付けずにパンだけで食べてもおいしいパンがあるなんてフランスに行って初めて知りました。カマンベールチーズでバゲット(※1)を食べ始めたら、止まらなくなって、まるまる一本食べてしまったこともあります(結構大きいパンなのに)。

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      クーコ

 パンを見分けることが出来るようになったのはおそらく、帰国してから街中のパン屋で買うフランスパンが私の頭の中にあったものとイメージが違ったことが始まりだったのでしょう。おいしいパンを探していろいろ買って食べているうちに分かるようになったのだと思います。

 ここ10年くらいの間に、おいしそうだと思って買ったパンが外れたことは、記憶にある限り一度もありません。いつも買うのは近所の贔屓にしているパン屋(※2)のパンで、これはとってもおいしい特上のパンです(上の写真のバゲットはそこのパンです)。しかし、出掛けた時などに買うのは、行き当たりばったりのお店になります。そういうお店のパンが特上のパンだということは滅多にありません。どの程度のおいしさか?つまり、その日の食に供するに充分なおいしさかどうかを見て、合格なら買います。そしてそれらのパンも、見た時にイメージしたことが外れたことは一度もありません。

 見ただけでおいしさを見分けられるなんて、 “よほど食い意地が張っているんだな” って思われるかも知れません。・・・その通りです(※3)。

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        ユーキ

 さて、この日買って帰ったパンを持って玄関を入ったら、ユーキちゃんがまとわり付いてきました。しっぽを高速回転させて、思いっきりねだられてしまいました。パンは結構塩を使っているので、犬猫にはあんまりあげないようにしなければなりませんが、こんなにねだられたら、あげない訳には行きません。端っこをちょっと千切って台所の隅に行っておすわりをさせました。しかし、直ぐにじれったくなって伸び上がってきます。そして野太い声で「ワン!ワン!」と2回吠えて催促しました。その吠え方が偉そうで頭に来たから暫く待たせてからあげました。ユーキにとっては我を忘れて吠えてしまうくらいおいしい匂いがしていたようです。

 クーコもおいしいパンとそうでもないパンでは全く反応が違いました。いつも買っている上記のパン屋が閉まっている曜日に、仕方なく他店で買ったパンに対しては、一応ねだりましたが吠えてまで催促するようなことはしませんでした。おいしいパンに対してはユーキと同じく凄まじい反応でした。

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          パンと赤ワイン:ガラスモザイク絵画

 勿論この日の食卓には赤ワインを添えました。某コンビニのとても安い、しかし中途半端な値段と味の他のワインよりはずっと美味しいワインを。

 そして、暫く後には、久しぶりに飲んだワインのせいで酔っぱらった家内がユーキをつかまえて何やかやと絡んでいる光景がありました。ユーキは時々チラッと私の方に視線を向けて助けを求めるかのような顔をします。私は頭を撫でてあげました。そんな酔っぱらいの彼女が突然「おーッ おまえ、おいしそうな色だなあ!」とユーキに向かって言いました。

 思い出しました! クーコを見て何度か「バゲットという名前にすればよかったなあ」と家内と話し合ったことを。クーコは白と茶と黒の配分が、おいしいバゲットの色だったのです。背中に頬をスリスリして「香ばしい好い匂いだ」なんて言ったこともありました。もっとも、長い間シャンプーをしないでいるとバゲットではなくソーシソン(※4)の匂いになりましたが。
 ユーキは若干色の配分が違って、茶色より白いところが多いので、バゲットというより表面の白い粉が多い田舎パン(パン・ド・カンパーニュ)に近いような気がします。

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        丸いカンパーニュのようなユーキ







※ 1、今から数十年前、フランスにいた時のことですが、いわゆるフランスパンは3種類ありました。細い方から順番に、フィッセル(紐)、バゲット(棒)、グロパン(グロは太いという意味)です。今近所のどのお店にもバタールというパンが置いてありますが、これに関しては記憶がありません。バゲットは手頃な食べやすいパンで、一番売れていたと思います。フィッセルは朝食に食べることが多いようです。パリのホテルの朝食は大体次のような感じです。フィッセルにバターとジャム、そして大きなカップに(ご飯茶碗みたいな大きさのボールの時もある)暖かいコーヒーと暖めたミルクをドバーッと注いでたっぷり飲みます。
  フランスの都市部では朝食のパンは朝買いに行きます。焼きたてのパンを買ってきて食べるのです。従ってパン屋は真夜中にパンを焼いています。パン屋はお互いに休日を調整し合って同じ地区でパンが買えない日は無いようにしています。
 古いフランス映画やイタリア映画を見ていると、農民が大きな焦げ茶色の丸いパンを切り分けて食べているシーンが出て来ます。いわゆる田舎パン(パン・ド・カンパーニュ)というものだろうと思いますが、これは中身が詰まったとても重たいパンです(多分それぞれの家で焼いているのでしょう)。切り口もフランスパンのように白くはありません。グレーっぽい色です。すこし酸味があります。焼いたその日よりも一日以上置いた方がおいしいと言われています(以前住んでいた長野県諏訪地方の原村にあったカナディアンファームというレストランで売っていた田舎パンが美味しくて時々買って食べていました。そこのパンを焼いているご主人が言っていました)。

※ 2、お隣の市、大網白里市に「sora±hana」というパン屋があります。ここのパンはどれもおいしくて、とても重宝しています。特にフランスパンがおいしくて、しかもリーズナブルな価格なので良く買いに行きます。

※ 3、私だけでなく世の中には同様の人が沢山います。フランス人は牧場で草を食んでいる体格の立派な牛を見て、 “美味しそうだ” なんて思うそうです。日本人だって似たようなものです。生け簀のある料理屋では、覗き込んで脂の乗ったアジ等を見分けてリクエストするのですから。

※4、ソーシソンは柔らかいサラミソーセージみたいなもので一般的なサラミより太くてとっても美味しいソーセージです。表面に白い粉がまぶしてあり、匂いを嗅ぐと、嫌な匂いではないのですが、ちょっと獣のような臭いがします(フランスに住んでいる友人は靴下の匂いだなんて言っていましたが)。これが抜群に旨くて(大体美味しい物はチーズでも何でも臭いのです)バゲットととても相性が良いです。
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インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by mosaiquedodeca | 2016-05-13 09:15 | 猛描プータと愛犬クーコの話 | Trackback | Comments(0)

デッサンのモデル

 「だっ だいじょうぶですか?」と思わず訊いてしまいました。彼は椅子にシーツを包み込むように被せたかと思うと、いきなり前屈みになり座面に肩を乗っけてひっくり返ったのです。そのまま椅子の上でガニ股開きの逆立ちで5分。 それはまるで何処かの間抜けな男が高いところから真逆さまに落ちて、地面に頭をのめり込ませて固まっている、ギャグ漫画の1コマのようでした。4回ある5分ポーズの最後のポーズでした。

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        おら〜落っこちまっただ〜


 私は千葉のNHKカルチャーセンターでデッサンの講座を持っています。月2回の講座は3ヶ月6回で1クールです。その6回目、最後の回にモデルを呼んで人体あるいは人物デッサン(クロッキー)をやります。モデルさんの都合もあるので総てではありませんが、ほぼ毎回同じ人を呼んでいます。舞踏家のK氏です。

 舞踏家のようなモダンダンサーが私の講座のモデルには一番良いのです(※)。先ず、ポーズが面白い。当たり前ですよね、その道のプロなのですから。クラシックバレーのダンサーも美しいポーズをしてくれるのでとても良いのですが、ずっとやっていると幾つかのポーズに固定されてしまいます。基本に忠実な方が多いので、あまりヴァリエーションが無いのです(人に寄るのかも知れませんが)。そこへいくと、創作ダンスをやっている方は常日頃振り付けを考えていらっしゃるのか、とても面白くて、変(失礼)なポーズをとってくれます。特にK氏は、もう5年位前から頼んでいますが、毎回面白いポーズをしてくれるので飽きません。彼も私が求めている事を良くわきまえていて、来る度に新しいポーズを考えてくれます。

 人体デッサンは20分ポーズを3回、10分ポーズを2回、最後に5分ポーズを4回やって終わります。生徒の皆さんは20分ポーズの時にはなかなかスムーズには形が取れずモタツいていますが、10分ポーズの頃にはホグれて調子が出てきます。5分ポーズになると時間に追われるせいか、バンバン描きます。

 私の指導は主に20分ポーズの時に行います。10分ポーズの時にはあまり時間が無いのでワンポイントアドヴァイス程度です。そして5分ポーズでは何か指導しようとしても、直ぐに時間切れになってしまうので、見て回るくらいしか出来ません。そして特に面白いポーズだと私も描きます。前回は面白いポーズばっかりだったので3枚も描いてしまいました。上のデッサンはその最後のポーズです。

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     シーツの端を掴んで腕にぐるぐる巻き マント? それとも翼?

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   布ですっぽり包んだ頭を抱えて込んで身もだえている人 一体何を悩んでいるのか?

 K氏の舞台を見に行った事があります。その時、教室で取るポーズの元がここにあると思いました。ズタズタの布を身につけ、棒などの小道具を使って次々に色んな振り付けのダンスを展開して行きます。何かを描写しているような意味ありげな動き、見た人が勝手に何か物語を紡げそうな踊りでした。そしてそれを見て、教室で取るポーズを見ながらいつも感じていた事と同じ事を感じました。それはユーモラスだということです。激しい踊りなのですが、所々に思わず微笑んでしまうような何となく可笑しい動作が・・・。教室では一言二言位しか言葉を交わしませんが、片頬笑いの笑顔で少し恥ずかしそうに話す彼の人柄そのものが出ている舞台だと思いました。

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   これは別の時に描いたもの 背中の筋肉が見事だったので描きました


※ パリの装飾美術学校にいた時に人体デッサンの授業でダンサーがモデルをした事がありました。その時講師が彼にスローに動き続けるように指示を出しました。彼は非常にゆっくりと、さまざまなポーズを切れ目無く展開していきました。我々学生はそれを大急ぎでデッサンし続けるのです。左から右に連続的にデッサンが出来上がります。スポーツ選手の動きを分析する為に撮った連続写真のような具合です。最初は動く人なんか描けるものかと思いましたが、描いてみるとこれが結構面白い。胴体を描いている内に腕の形が変っていく。腕を追っかけていると胴体の傾きが変化し、重心が右足から左足に移る。立っていたと思ったら徐々に屈んで行き、寝そべってしまう・・・というような状況で、必死になって線をひいている内に、運動感のあるとても活き活きとした連続デッサンが出来上がっていました。

ダンサーをモデルに呼ぼうと思ったのはこの時の経験からです。カルチャーセンターではさすがに連続デッサンは難しいと思ったので、短時間のポーズにしている訳です。短時間のポーズだとモデルさんも思い切ったポーズがとれます。20分は持たなくても5分なら維持出来るという奇抜なポーズが可能になるのです。

舞踏家と云う存在を初めて知ったのはやはりパリにいた時でした。1970年代の最後の頃、大野一雄さんがヨーロッパで路上ライブをやっておられた時、パリの小さい教会の前で「アルヘンチーナ」という演目の踊りを見ています。その後大野さんがヨーロッパツアーをされた時にもパリの劇場で見ました。この時は友人のピアニスト(日本人)が演奏家として雇われて一緒にヨーロッパを回っていたので、彼から無料のペアチケットを貰いました。そこで仲の良かったクラスメイト(パトリシア)を連れて見に行きました。終了後、楽屋を尋ねたら大野さんが迎えてくれて、握手をしてくれました。パトリシアはこれに感激して「握手してもらった!」って大喜びで言っていたのを憶えています。

同じ頃、田中泯さんもヨーロッパで路上ライブのような事をやっていて、ある時装飾美術学校の中庭で踊りました。これは学校の講師が個人的に彼を呼んで来て、昼休みに踊って貰ったのです。泯さんは大事なところを袋ごと包帯で巻いて隠し、素っ裸に白粉を塗った格好でうずくまった状態から踊り始めました。そしてゆっくりと体を伸ばしていき、ひっくり返ったり、縮こまったり、トカゲのような格好をしたり・・・(おそらく、振り付けでは無い)色んな動きをしました。階段を背中から逆さまに降りたシーンと “最初の形は胎児の形なのか?” と思ったことを憶えています。大野さんの教会前のライブもそうでしたが、いわゆる大道芸なのでノーギャラです。従って終了後、講師が観客(学生達)から帽子にお金を集めて回っていました。

そして、美術学校の講師が、集めた幾ばくかのお金を渡して、高名なアーチストをそのまま帰す訳がありません。その後は階段教室に移ってインタビューです。泯さんには通訳の女性がついていました。ところがその方「折角日本人の学生が居るのだから学生同士でやったら良い」と言って、私を通訳に指名してきました。もう1人下級生の日本人の女の子がいたのですが、太々しい顔をしていた私に(多分当時はそんな顔をしていたと思います)お鉢が回った次第です。

仕方なく、というより半分面白がって通訳を引き受けました。学生の色々な質問を日本語に訳し、泯さんが考えながらゆっくりと答えるのをフランス語にして伝えました。そしたらある質問の時、調子に乗って自分の感想というか見解を付け加えてしまい、通訳の女性に怒られてしまいました。 “日本(で踊っている時)とヨーロッパでは何か違いがありますか?” という質問に泯さんが、身体表現家らしく身振り手振りを交えながら、「空気が違う」と仰ったのを訳した時です。「気候、湿度もちがいますからね」って、ついうっかり付け加えてしまったのです。そしたら通訳の女性に日本語で「違う!違う!そういう意味じゃない!」って即座に否定されてしまいました。そりゃあそうですね。そんな単純な意味じゃありませんよね。でも “空気が違う” なんて抽象的な事を言われたって・・・ “意味分からない” って思って、余分な、何の意味も無い事を言ってしまったのです。しかし、直訳でもいいからそのままの言葉を言った方が、聞いているフランスの学生が意味を考えるから却ってよかったのだろうな、と今は思います。
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インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by mosaiquedodeca | 2016-04-14 22:41 | 絵画の教室 | Trackback | Comments(0)

ビーグルの思い出

 八王子の借家に住んでいた時、迷子の犬を保護した事があります。近所をうろついていた犬を一時的に預かって飼い主を捜しました。犬の似顔絵(肖像画)を描いて電信柱に貼付けたりしました。動物NGの家だったので、こっそりと玄関に匿っていましたが、夜中に遠吠えをするので近所に住んでいる管理人にバレないか、ドキドキしました。何日か経っても飼い主が見つからなかったので、地元の友人に私たちの代わりに保護して新しい飼い主を捜してくれないかと頼みました。彼は農家の長男で、敷地が広いので遠吠えをしても近所迷惑にはならなそうでしたから。彼は「取り敢えず見に行くよ」と言って直ぐに来てくれました。そして犬をしげしげと眺め、そのまま連れて帰りました。飼ってくれる人を捜すのかと思ったら、そうではなく自分が飼うつもりで見に来たのだそうです。番犬が欲しかったとの事でした。

 その犬はビーグル犬でした。他の犬種が混じっているようには見えなかったので、多分純粋種だったと思います。私たちはビーグルを縮めて “グル” と呼びました。黒と白と茶色の組み合わせが、ヨーロッパの上品な色合い、イメージとしてはイタリア紳士の晩秋の服装のようで、なんとも言えず美しいと思いました。このシックな色合いは “黄金” の組み合わせのように感じ、すっかり気に入りました(※1)。4日間という短い期間でしたが、初めての犬との生活はしっかりと心の中に残りました。 “なんて可愛いんだろう、家で飼えたらどんなに嬉しかろう” と思いました。ビーグルの哀愁に満ちた眼差しに心を奪われてしまったのです。

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  紙がかなり古くなって痛んでしまいましたが、その時に描いたグルの様子です

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  顔の正面からも描いたような記憶がありますが、それは見つかりませんでした

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 八王子には4年間住み、その後千葉県に家を建てて引っ越しました。5年程して家の裏に死にそうになってうずくまっていた子犬を保護して飼ったのがクーコです。クーコは日本犬の血の濃い犬でした。グルに魅せられた体験から、私は飼うとしたらビーグルが良いと思っていました。しかし、目の前の消えそうな命を見た時には そんな事は頭の中からすっかり消えていました。飼い始めたら今度はクーコの可愛さに魅入られて “日本犬って良いな、この可愛さは洋犬の比じゃない” なんて思うようになりました。日本犬は世界の犬の中でも特別な存在にすら思えました。誰にでも愛想の良い洋犬(私の勝手なイメージですが)に比べ主人以外には懐かない、凛とした性格(これも勝手なイメージ)がとても素晴らしい特質だと。事実クーコは私たち以外の人間には愛想良くはしても決して心を許しませんでした。他の人とはいっさい散歩が出来なかったのです(※2)。ナンダカンダ言って、結局出会った犬はみんな好きになるんじゃねえか?って突っ込まれそうですが・・・。そうかも知れませんが、私に自覚はありません。

 ユーちゃんが来てから思った事は、彼女にはビーグルの血が少し入っているのじゃ無いか? と云う事です。少し首を傾け二重まぶたでじっとこちらを見るその眼が、忘れていたグルを思い出させました。顔の皮が少し余り気味で眉を寄せると眉間に見事な皺が出来て “困った顔” になるところ。ビーグルのようにちょっとコミカルな表情を見せるところはとてもキュートでチャーミングです。家内によれば、散歩の途中にすれ違う人が何人も振り返ってニコニコして見るのだそうです。私も先日同じような体験をしました。グレーのふわふわ毛の大型犬(多分秋田犬)を連れたおじいさんが、その犬に向かって背中の毛を逆毛立て唸り声をあげているユーキを見て、満面に笑みを浮かべ「良い犬だねえ」と言うのです。「何かいろいろ混ざっているみたいなんですよ」って返すと「良い犬だ、カッコいいよ!」とニッコニッコ顔で言いながら去っていきました。何だろう? 良い犬って言われて凄く嬉しかったのですが、何かちょっと引っかかる感じが・・・。もしかして、雄犬だと思われたのでは?? ま、いいか。さてもう一つ、グルを思い出させたのはご飯の食べっぷりです。グルは缶詰をあげたらあっという間に食べてしまうのでびっくりしました。一口か二口で平らげてしまうので、洋犬て凄いなあと思いました。ユーちゃんもそれに近いものがあって、何をあげても速攻平らげてしまいます。クーコとは大分違います。親兄弟とはぐれて私たち夫婦に大事に育てられたクーコは、脇から誰かにご飯を盗られる心配が無かったからでしょうか、ゆっくりと落ち着いて食べました。ユーちゃんはきっと大家族の中でくんずほぐれつ、争いながらご飯を食べて育ったのでしょう。それとも、もしビーグルの血が混じっているのなら、元々の性質なのかも知れません。

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          それにしても見事な額の皺

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          秋田犬に向かう勇猛なユーキ


 前回の記事でも書きましたが、ユーちゃんは最近散歩の途中で犬や猫に遭遇すると逆毛立つことが多いです。思い起こしてみると、最初の頃はそんなこと無かったように思います。つまりこれは、 “ここら一帯は自分の縄張りだ” って自覚してきたという事でしょうか? 始めはよそ者らしくしおらしい態度だったけれど、自分の縄張りとなれば違います。この中で出会うヤツに “ここは自分の散歩の場所だって示しとかなくっちゃ” と云う事なんですね、きっと。そして一昨日、もう一つユーちゃんが以前と違って来たと思える場面を見ました。散歩中にEさんに出会った時の事です。「こんな遠くまで散歩に来てるの?」「ええ、よく来ます」こんな会話をしながらEさんがユーちゃんを撫でようとしたら、ユーちゃん、後ずさりしたんです。何だか怖がっている様子。来たばっかりの頃に会った時は、一生懸命愛想良くして可愛がってもらっていたのに・・・。 “この人だ〜れ? 可愛がってもらっても大丈夫なの? お父さん” てな顔で振り返り、私の反応を確かめます。そして、恐る恐る近づいてようやく頭を撫でてもらいました。これはどういう事なのでしょうか? “良く知らない人にはもう愛想良くしなくても良いんだよね! だってもう私はO家の家族なんだから” って事?

 さて八王子のグルは友人の家で「ジョン」という名前になって、立派な番犬になりました。何ヶ月後かに彼の家を訪れた時、私たちは思いっきり吠えられてしまいました。命を助けてあげたのに、あんなに私たちにすがっていたのに、なんて恩知らずなヤツかと一瞬思い、なんだか寂しい気持ちになりました。しかし、 “新しい飼い主の所で一生懸命仕事をしているのだ、これで正解なのだ” と思い直す事にしました。でも、ちょっと複雑な気持ちでした・・・。

 アグリ犬猫里親会の保護っ子を預かっている方達はもっと長い間、一生懸命関わる訳なので、もっともっと情が移るんだろうなあと思います。きっと複雑な気持ちを抱えながら卒業(譲渡先が見つかる事)させ、また次の犬を預かる。そしてまた・・・。私たちには真似出来ませんね、いろいろな事情もあっておそらく無理です。その代わりと言う訳ではありませんが、そんな風に縁を繋いでもらったユーちゃんを大事にすることでその苦労に報います。それが私たちの役割で、多分一番喜んで頂ける事だと思っています。私たちには「博愛」はなかなか難しいけれど、「家族愛」なら沢山持ち合わせがあるのです。

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       頭を撫で撫で

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       夕食後のまったり顔

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       私の手にやたらちょっかいを出すと思ったら・・

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ぺろぺろぺろぺろ・・ぺろぺろぺろぺろ。以前は自分の足をぺろぺろして、私の事は無視だったけど、今はこんなに親愛の情を示してくれるようになりました。とっても嬉しい。だけど・・この後、手がヌルヌルして石けんで洗ってもなかなか取れませんでした。



(※1)その後家で飼った犬猫は総てこの組み合わせでした。猫のプータはアメリカンショートヘアー(模様や体型、性格はアメショーそのものだったので、おそらくその雑種)のブラウンタビー、黒と茶色と白。アメリカンショートヘアーと言えば黒と白のシルバータビーが一般的ですが、プータは茶色が入っていました。クーコも同じ色の組み合わせでした。そして、外見がクーコにそっくりだったことが我が家に来るきっかけとなったユーキちゃんも、当然同じです。これは偶然でしょうか・・・。
 ただ、人工的に作られた種類以外の、つまり雑種の犬猫は基本的なこの3色が混ざるのが自然なような気もします。 犬や猫は人間との歴史が長いので人の手で飼い易いように、また特定の仕事に向くように変えられてきたのは理解しています。外見もそれに伴って、より特徴的に、人の趣向に合わせて作られている事も。 しかし私はどちらかと言うと色んな血が混ざった、言葉は悪いですが少々トッチラカッタ、ある意味でナチュラルな、そういった存在に美しさを感じてしまいます。 それは、画家である私が、奇麗に手入れされた庭園を風景画として描く気になれないことと似ています。刈り込みの入った松の木などは全く絵になりません。他の人から見ればどこにでもある何でも無いような風景の中から、独自の視点を持って絵を構成するのが画家の仕事です。既に庭師というアーチストが仕事をした後の庭からは自分のやるべきナニモノをも見つける事が出来ないのです。風景を描くなら、そう遠くない範囲で、山や木や森、畑や田んぼ、川や道等どこにでもあるものの中から、見る場所によって面白く感じられるポイントを探して描きます。
 クーコが天国に行ってから、次に飼う犬はペットショップやブリーダーから買うことは全く考えていませんでした。私は偶然に生まれたその犬固有のもの、私にしか見つけられないような良さに惹かれます。そういった存在の中に、よりいっそうの美しさを見てしまうからです。
 里親募集サイトならそういう犬を必ず見つけられると思いました。探したのは犬種のはっきりした犬ではなく、クーコのように何が混じっているのか分からないが、とっても “可愛い” 犬でした。そして見つけたのがユーキだったという訳です。
 ここで言う “可愛い” というのは、例えば “子犬が可愛い” と云うのとはちょっと違います。子犬はとっても可愛いですが、それはどんな個体にも共通の “赤ちゃん” としての可愛さです。無垢な存在そのものが可愛いのです。それとは違って私の言う可愛さというのは、その犬の性格と生い立ちや置かれていた境遇などが相まって醸し出される、個体としての可愛さです。いわゆる個性のことですが、それは未成熟な子犬よりも成犬の方がより見つけやすいのです。 今でも里親募集サイトを毎日見ていますが、私(たち)の目に留まるのはそういった犬ばかりです。我が家では多頭飼いは難しいですが、どうしても “もしこの子がユーキちゃんと一緒に家にいたら・・・” なんて想像をしてしまいます。


(※2)クーコは私たち以外の人間が散歩させようとしても決して追いて行きませんでした。毎日頭を撫でて可愛がってもらっている人にリードを渡しても、2〜3歩行ったところで、ピタッと足を止めて後ろを振り返ります。そして私(あるいは家内)が行かない事が分かるとそこから先は一歩も進みません。私たちのどちらかが後をついて行けばそのまま行くのですが、その人だけだと行かないのです。
 ☆ たった1人だけ例外の方がいました。その人は私たちも大好きな方で、全く邪心の無い天真爛漫な、天使のような方でした。とても明るい大きい声で「さっ、クーコ行くぞ!」って歩き出すとクーコもつられてピョンピョン歩いて行きました。私たち以外でクーコと散歩が出来たのは後にも先にもその人だけでした。




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インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by mosaiquedodeca | 2016-03-13 06:54 | 猛描プータと愛犬クーコの話 | Trackback | Comments(0)